赤蜻蛉/29

小さな声。
でもそれは確かに剣心に届く。

力を弛めて、彼女の顔を覗き込んだ。
普段、白い彼女の肌がほんのり紅く染まってかわいいと思う。
額と額を合わせて剣心は笑った。

「・・・じゃ、俺達は変な風に遠回りしてお互いを見てたんだ」

「ええ」

「今からは、間違えないようにする」

「・・・私も」
■次へ
■剣心・巴その1へ戻る

Worksへ