二章/9

苦しいのね。

苦しくて息ができないの?

あなたはばかね。
時代を変えたくて刀を血に染めて そして自分がどれ程傷つくかわからなかった。
明良さまはばかね。
私はあなたと二人、生きて行ければ幸せだった。
出世なんて私には何の価値もなかったのに。
私はばかね。
小さな弟と父親を残してただ憎しみだけを抱いて。
ひとこと、ほんの一言でいい、自分の心を明良さまに伝えていたなら こんなことにならなかったのに。
私はばかね。
・・・そうしたら貴男に出逢うこともなかったのに。
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