二章/2

おそらく彼は私の台詞を予期していたのだろう。
手洗い桶から視線を動かそうとはしなかった。
ただ一瞬動きを止めてまた手を洗う。
私もそれ以上はなにも言わずにその場を立ち去った。

暗くて重い闇が後に残った。


清里明良。
私と結婚の約束を交わした人。
私のために『一廉の武士として認められたい』といって 京都見廻組に入って

そして抜刀斎に殺された・・・・・。
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